anokoro

ぼくあパーツなのか、と思った。
実際なまものなのでそうはいかない。
幸い今日はそこまで夜が寒くはないと思う。

自分で自分がうまく扱えないなあ、
私なんか、いらんのだなあ、
ぼくはパーツなんちゃう、人間なんだから、
修理なんしてもらわなんでええです。
 
同じとおりをもーひと巡り、
すこし休んで、
元気んなったらまた、頑張れましょー
 
押し売りの幸福なんいらん。
おれはおれの望むとこへいきたい
望むかたちでいきたい
でなければいらん、こんな命。
やるならやれよ、かまわないよ。
しんとしずまる、京都のよるへ
誰にも聞こえないこえで。
 
誰もいない駐車場で、すこしねむった、
いつもの帰り道を行ったけど、
立ち止まって、ここは私の居場所ではないんだなと思った。

 
いつも「行く」ための道が、朝に光り輝くことはなく、
誰もいない黒い黒いよるのなかに、
それでも自分が選んだよるのなかに。

景色はすべて白黒で、
真っ黒な鴨川と、真っ白な街灯
やさしなオレンジ色が見えた記憶はなくて
懐かしい道を、ぐいぐいと歩き出した、
 
つらい時は、つらいということがどうでもよくなるまで、疲れきって眠れるまで、私は歩くんです。
よくご存知でしょー
 
いつか来た道のなかに、
いつか帰った道のなかに、
今の自分がいる、
あの頃の自分が同じくしている。

この先の自分も、今ここに立ってる自分を、
あの頃ここにいたなあって笑って眺めてやれるやろうか。

これあまだ、途中道なのだろか。
まだ、頑張れるのか。
つづきを、見たいと思えるのだろうか。

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