じれったい

ほっそいヒール履いた、女子の香水が 電車内にぷわんと香る。
女の子でいるのは楽しいなあ と私ですら思う時があるのだから、
きらびやかな衣装とお化粧をぜいたくに身につけてキラキラしてる彼女たちは、ほんとにその点 楽しそう。
 
世の女子たちを眺めたあと、ガラスに映った自分の姿のパッとしなさに、ずっこけそうになる。
げらげら
でもねえ 私、彼女たちみたいなきらびやかさ、女子らしさ、華やかさ が欲しいわけじゃないんだ、本当に。
いやそりゃ向いてないからとか負け惜しみとかは色々、内心影響してるのかもしれないけど
 
私ねえ、比べたりしないときの、鏡にたった一人で映った、自分のこの出で立ちを、実に気に入っているんだよ。
もちろん、納得はいってないし、彼女たちよりも素敵だとは自分でもとても思えないけんども、
ただ、「誰かみたいに」美しくなりたいんじゃないんだ、ってこと。
自分のままで、自分の感性の完成形へと近づきたいだけなんだ。
 
もっと最高に素敵な「自分」になりたいんだ。他人じゃない。
自分で感じうる、最強の、「自分」になりたいんだ。
 
それを誰一人認めてくれなくても、構わない。

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