No.121

自分の、きれいなようでいて実は最悪でどす黒くて汚い部分と、
他人の持つ、おそろしく、ぶあつく、重たい、嘘の壁を、
見ました。
信じたくなかった、知りたくなかった。
この一ヶ月を、地獄と言わずとして何が地獄でしょう。
人間の世界は、地獄です。
信じるものなど何もないような気さえする、
自分ですら。その仲間なのです。
そのことが、耐え難く、痛く、重く、苦しく、心臓を圧迫し続けました。
みにくい。嘘つき。
でも、嘘でもいい、愛されるのなら。そう思ってしまったことも、事実です。
今更私はどうしようもなく、人間の仲間で、人間を愛してしまっているのでした。
ともに生きることを諦めるくらいなら、何もいらないと思ってさえしまうほどに、
それは私の全てになっていました。
私は、もどりません。もとよりこの世界には、前しかないのだから。
選択の余地など、どこにもなかったのかもしれません。
殺せ、殺せ、殺せ、殺してみせる。
それが私のここにいる理由になるのなら。
やらない限り、もう人間といられないというのなら。
私は喜んで、やらせて頂きます。