なごりメロデイ

どうしてこんなに耳に残るのだらうねえ。
私がさみしくて みっともないだけなんかねえ。
だったらわかりやすうて むしろええ。
 
喉、たまに発作ぽいのぶりかえす。
くせになってしもうたろうか。
それともまた体調崩してるのか。
はええよー
 
最近、ちゃんと食べてます。ふくふく。
 
ああ、しかし睡眠ー。ううー。たりない。
思ったようになんて全く進まねいなあ。
帰り遅くてお腹も空いてしんどいし眠いし、
そんだけ時間削ってるわりに全然すすんでないし、
 
でもな、だからって帰ってから、料理してご飯ゆっくり食べるのも、
お風呂入るのも、洗濯するのも、楽器さわんのも、音楽のこと考えるのも、
ライブ情報調べんのも、遊ぶ予定たてるのも、友だちや家族と話すのも、
ぼくは諦めたくないねんなあ。
いつだってそんなふうに思えるわけやないけど、
今はそー思うよ。
 
もちろん毎日、全部はできないけどなあ。選んだところで、じゅうぶんにもできない。
だからって、少しずつでも やれることがないわけでもない。
やれるぶん、やったら、昨日よりは 少しはよい自分なのだろう。
 
ぼくはそりゃあ他人と比べてみいや、やりきらん奴かもしらん。
けど、やらなかったわけじゃないんだ。
自分ぐらいは そう言ってやらななあ。
 
明日、もっと美しい自分になれますように と。
私の名前が 明日美なのだわ。

日曜日よりの使者

このままどこか遠く 連れてってくれないか
 
四条木屋町ふきん、元・立誠小学校 に行って来た。
片思い とゆうのと、 三田村管打団 とゆうのと、
その合わせ技、両思い管打団! とゆうのを見に。
 
あんなに人が踊りまくってるハッピー空間、ええなあと思う。
お子様連れもいっぱい。
ただ、私の頭ぐらいの高さで肘を上下に振りまくってる酔っぱらい!
いたい!しかも前後にもゆれとうから すげー邪魔!
 
管楽器が 極小の音から、中央から 外へ向かってふああああーって 空間へ染みわたって響いていくときに
鳥肌 ふあー。
 
帰り道、お腹がすいたので いつか教えてもろうた
ご飯がおいしいらしい モダンタイムスとゆうライブハウスに向かおうと 三条までのぼって歩く。
高瀬川。うああ。
 
なんか色んなものが交錯した。
この場所は ただの場所なのにね。
 
目が離せぬほどの速さで 川が流れておいてゆく。
 
結局モダンタイムスは 混んでたのと ライブ中だったので
また今度、にして帰る。
 
 
なんか今日はみんな酔ってるのがうらやましいかったので、
帰りに、スーパーよって ポンジュースの缶チューハイ買うて。
歩いたことのない暗いみちを 一人でわしゃわしゃゆうて、
ああ随分、元気になったものだな。
ああ随分、取り戻してきたものだな。

予感 よう噛んで

朝ごはんを食べて、家を出る。
ついに本格的な冬到来、と思っていたらば
今日はぽかぽかして暖かくて、ねむなった。
 
CDを大量に借りた。
自分にとっての新しい音楽を聴きたい、
そんな気分になって、二日前にたのんだものだ。
ずっと借りたかったけど逃していたものとか。
 
ハンバートハンバート「さすらい記」「シングルコレクション 2002-2008」
JUDY AND MARY「WARP」
浅川マキ「浅川マキの世界」
andymori「ファンファーレと熱狂」
OOIOO「Cococoooioo」
back number「スーパースター」
Blankey Jet City「C.B.Jim」
空気公団「おくりもの」
YUKI「joy」
神聖かまってちゃん「みんな死ね」
the telephones「We Love Telephones!!!」
globe「Love Again」
AKB48「永遠プレッシャー 」
 
以上!
AKB48の「永遠プレッシャー」、DVDが付いていたので 見たら、
もうめっちゃセンターの子がかわいくて おしっこちびるかと思った。
もっかい言おか
おしっこちびるかと思ったでな!!!!!!
かわええー
そして映像もめっちゃいいものだな。
 
予想はしていたけど、曲だけで聴くものではないなあ、こういうのは。
映像とセットで、想像以上の作品でした。
たまんねえぜ
 
引っ越して2週間経つけど、引越し時に手渡された
ポストのダイヤルの開け方のメモが とても私には暗号めいていて難しく、
2、3度トライしたけれど どのときも開かなかったので
この二週間 その暗号がどういう意味なのか、ちょくちょく考えていた。
でも どのときも開かなかった。
 
今日はポストに、この大量に借りたCDが そろそろ届く予定だったので、
今日開けられなかったら 大家さんに電話しねえとなあ、
とゆるーく 考えていたんだけど、
 
今日はひらめいた。そしてその方法で合っていたよ。
よかった。うまくできているもんだ。
 
ポストに、ガス代とかいくつかの「払ってね通知」と、
沢山借りたCDたちと、年賀状が数枚、入っていた。
年賀状には驚いた。今年も、どこにもかしこにも、
出したいなあーって思ったのに私は出しそびれた。
もう10年ぐらい出してないんちゃうか。
 
貰うと嬉しいなんて、勿論わかってることだよ!

あけました

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年越したあとに一気に疲れがきて、お正月ダイヤの駅で20分正座して寝て電車を待った。

年末の三日間、ぜんぶライブを見に行ったなあ。
まあお金のかかる遊びですこと!と思うが
それでも行ってよかったな。
 
 
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毎年1月1日、牧野駅へやってきてお寺でおみくじを引いて帰ります。
 
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道場の跡は今年は駐車場になっていた。ぼくは知らなくていいことを知らせているだろーか?
この場所を愛している。
 
誰にいわれなくても、褒めてもらえなくても、あんたの体は、あんたが動かしてるんでしょう。
 
それが全部で、それでいいのでしょう。
 
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去年もそのまえも、ここへ来た。景色はほとんど全然違う。うける意味も全部違う。
なぜなら、場所と居場所ってのは全くの別次元のはなしだから。
私がおもってることもきっと全然ちがう。
でも、変わってくなかに、変わらないものがあるってことはいつも信じていたくて、ここにいるんだと思う。
 
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橋の上でじゃがバター食べて けえる。

あーらほいさっさ

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さっすが!でも違うんや。
 
ホットケーキ、一回分のこなを 濃いめにねって、全部まとめてつっこんで焼いたら けっこうふくらんで まあまあおいしい。でももーたべれん
会社でもらってきた100%トマトジュースに顔がいーってなる
 
年の瀬はハードレインへ行きました。
 
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クソみたいなぬるいロックンロールも、つづくならば 時間のなかで磨かれることを
信じているよ、そうすれば、またいつか出会うのでしょう。
そのときに衝撃をくれたらいいなあと
私のよーなぬるい音楽好きは そう思いたいです。
 
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オープニングアクトのあうんさんすうじぃ見逃したー!!と思ったら、もっかいやる!うれしい。
 
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ヘドロすげー
 
あんまし写真はとってません。
 
おぼれてた。
日付変わるまで音楽音楽。
 
そりゃあ色んなことを考えたけども。
ちょっと方針も、ふんわり固まったものですので。
 
今年が
終わる

タンクトップまつり@京都アバンギルド 2012

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いまのわたし。
 
自分の楽しいと思えることのほうへ 自分をもってゆかねばなあ。そんなことを思った。
楽しい、と思えることの感覚は人によって違う。笑いのツボがちがうってことさ。
 
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タンクトップまつり@京都アバンギルド に行きました。
ほんとは別のイベントに行く予定だったのですが、ちょっと時間の都合で行けず、
となったときに、こっちはまだ間に合って、行けたのです。
 
タンクトッパー達(通称)がそれぞれのタンクトップ観を語ったのち、一人一曲ずつ披露するとゆう荒場でした。
一曲ずつ、というのがまた いいなーと思った。
 
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エンペラーめだかが出るとゆうので見に来たら、
 
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完全に 尾崎豊の 十五の夜を 本気で うたわれておいででした。
 
OH…
でもそうとう笑いました。よいイベント。お客として、とーても 楽しめました。
 
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ご歓談タイム
 
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へんなシャラポア野口
 
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トイレ行くまでにあった タテタカコさんのフライヤーがほんに素敵で 家に持って帰って飾る。
 
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ガビョウタンクトップのすごい人
 
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イベントが終わったとたんタンクトッパーをやめるシュウアリモト氏。
なぜってチェック柄がにあうから。あと、顔見ればわかるけど、おれってワルだから。
 
 
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ボーダーもよくおにあいでしたよ!
 
 
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うるせー酒ーー酒もーーってこーいよー
 
 
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なんかすっごい北ちゃん。
なんかすっごい。
 

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みんななかええなあ
 
 
今年は、笑いというものがとても大切だと思った年だった。
ひとを笑顔にするために、ある世界。誰かを笑わせるために、つくられるもの。
 
私は自分の笑いのツボを もっとよく知り、たまにおさえてやらねばなあ と なんとのう思いました。
 
しあわせってこと。
自分が笑顔になれる場所。
そういうところに沢山行きたい。
 
ほいで、私は気が短い。ねばりがない。と、薄々わかっていたのですが
それが、なんとなく、ほんとに自分を苦しめてる原因に 自然に おもえたので、
気を長くもつこと 結果がでなくても、苦しいときがあっても、とりあえず続けてみること。
というのを 思いました。
 
たくさんの言葉を、たくさん端折った。
言葉にしないほうが、伝わることもあるから。
 
生きにくい、生きられない、って、私はこないだまで、ずーっと思っていた。
 
でも、きみと再会して、君の今やっていること、やってきたことに、何と言うか、ものすごく元気をもらい続けているのだ。
 
誰かを笑顔にするための生き方をきみはしてる、と思うねんな。
それがとても羨ましいし、とても嬉しい。
 
私が今ものすごく元気なのは、君のおかげがとても大きいのだ。
とか言うとプレッシャーかもしれないけど。。そんなことじゃなく。
 
うんん!元気を、ありがとう。やさしい自分でいられますよう。そいでもやっぱずっと、くやしいんだ。
いい夜だ!ねたくない

ゲセワ

うん。
音楽と、音楽やってるやつが好きなんだな、私は、
そんで人間が好きだ。
 
うたは、身から出たサビ。
だから、生き方、人間そのものも、
全部あわさって、たまらなく好きになるのだろうな。
 
ええな。ええな。
 
私もやることやらねば。
明け方五時までギターをひいてみて思ったけど、
やっぱり後退はしていないよ。どこからも。
 
もちろんそのぐらいゆっくりしかやってないって、ことなんかもしれん。
このままじゃ 消えるー!
 
音楽について、楽曲が好きか、言葉が好きか、
その両方が合わさった姿が好きか、だけだったのだけど、
大学入って、ライブを、やるようにも見るようにもなって、
音楽やってる人が好き、というのにどんどん変わっていったんだなあと思う。
いや、変わったというより、そういう要素がどんどん働くようになっていった。
音楽が、家のコンポやウォークマンの中にある、どこか遠い所から供給されてくる作品、ではなく、
もっと身近なところ、生活のなか、においのある生き物として、
当たり前に、すごく近くにやってきた。
 
好きな人のうたう歌は、好きになれるよね。
その言葉が私を、音源主義だけの世界から、連れだしてくれたんだと思う。
そのことがはっきり、わかって、
開き直ることでもっと人間的な楽しみ方に開いていったのは、
大学を卒業して一年後ぐらいだったけど。
 
その人がうたう歌が好きとか、
知り合いのバンドに対してひいき目が絶対働くこととか、
事前に情報だけでものすごく期待してしまったりとか、
逆に見る気もしなくなってしまったりとか、
 
こころが開くときと、閉じるときのタイミングって、
実はとってもゲセワなものだと思ってる。
生活臭あふれるみたいな
 
その聴こえ方の違い、同じライブハウスにいるお客の雰囲気に左右されるもの、とか、
そういうぶれや、人間らしさをまるごとひっくるめて、出会うべくして、出会うもの。
生きている音楽。
ものすごく肉薄してきて、人間らしいもの。
 
いま、はじまったばかりのアーティストの歴史が、続いていく。
一年後、三年後、十年後。
CDになったら、音はのこる。やりつづけていれば、そこに音は残りつづける。
 
ぼくはそういうものが本当に楽しいことを知ってしもうた。
人間が、人間らしく、綺麗な感情だけじゃあとてもいられず、
でも美しく、なりたくて!
頑張る。
そういうすがた。
なるべくしてなる音楽。

なくなくなくはないこと

フードのついたパーカーに
やわらかめの黒のジャケットをはおったら
とても着ぶくれた
それだけじゃ寒いから上にコートも着てしまうので
やっぱりぷっくぷくになる
気分は悪くない。
マフラーわすれた。
 
言えることは何にもないけど
あなたの楽しみになりたい。
どうでもよくなく なくないことは、
ほとんどないでしょ、そうでしょう。
 
 
うん!
いこう。

吉凶飛んぶ

頭の向こうのほうで、さっきから
かすかな風鈴のような
金属を棒でつついたような音が
きんきん
って定期的に鳴る。
 
きっきっとん。
きっとん。
 
その正体を知ろうと思えば知れるし。
なんとなく現実的な想像もつくのだけれど、
 
きんきん。
きんきんとん。
 
 
十月。すべてをなくした。それはそれは全てのはじまり。
二月。悲しいことが起きた。嘘と、現実と、嘘と、まがいものの愛情、まがいものの殺意。どいつもこいつも従いきれず、かつ捨てきれず。
四月。切り捨てられるように全てを諦めた。諦めざるをえなかった。生き延ばしのはじまり。何度も何度も死のうと思った。
五月。いぬさんに連れられて、やさしいうたと新しい世界に出会った。それが私のいのちをつないだ。
 
   エンペラーめだか。丸太町ネガポジ。
   よなよな酒をのみ、音楽を語らう阿呆共。
   やさしい、うた。
   ちいさな、濃い世界。
   新しい、おんがく。そして人間たち。
   世の目をはばかるように、そこに棲んでいた。
 
六月。新しいものと、過去の自分がいりまじり交錯。けっきょく。苦しくなるのだ。
 
   むかしhiyokoで、梅田ハードレインの年末イベントに出させてもらったことがあった。
   その時私を見たひとが、別のバンドをやってみないかって紹介してくれた。
   それがホーリーあーだった。
   私の生活が落ち着かなさすぎて その話はすっかり流れてしまったけど、
   そのホーリーあーを、ようやく見に行こうと思った。
   二条nano。
   イヌガヨというバンドを、みた。
   うごけなかった。うごかれなかった。
   ロックンロールがぼくの、のどもとを突いた。
 
七月。連れられて、たくさんの新しい場所に出会った。ひとは、変われる。気持ちひとつだって言っていたそれを、私は信じられなかった。だれもかれも、言いたいだけで、甘えてばかりで、嘘ばかりだと思った。
八月。何度も何度も説得されて、半信半疑で、はじめてみよう、と思った。信念、こころの力。愛情の力。なんども私は疑って、なんども私は終わりにしたがった。
 
   くるくるめまぐるしく色を変える世界のなか、
   忙しい世界のなか。私は、少しずつ、新しい未来について考えるように、なった。
 
九月。富山県 おわら風の盆に行った。祭りというものの力。ただそこに、つながり、続いてゆくもの。それらのみせる、蓄えられた力。うねりと旋律と爆発。私にとって大切な、不可欠な、それは一体、何なのだろうか。
十月。めまぐるしく、なにかを考える暇も与えないで、過ぎる日々だった。その中で大事なものが変わっていった。引越しせねばな、となってから、日々がとても速かった。出ていかねばならない。現在と、過去。晴れないもやを消し飛ばすために、とてもたくさんの力が必要だった。目まぐるしさの中で、大事なものが変わっていった気がした。それはそれは、それは、恐ろしかった!
十一月。引越し先が決まる。手続きやら色々なことを、ひとつずつ整える。いらないものを、捨てた。あのとき、あのころ、確かに手に入れたものを、捨てた。捨てた。捨てた。自分の身を、皮を剥いで、削りとって、一枚、一枚、捨てていくようだった。
 
   確かなものなんて、ない。
   ずっと守ろうとしてきたもの。
   それだけは誰にも奪われないように、掴んで離さないできたつもりだったもの。
   手に入れたかったもの。
   捨てて行った。
   どうせ誰も、一緒にはいられない。どうせ誰にも、わからないさ。
 
十二月。ひどい風邪をひいた。咳が止まらない。医者に行っても薬が効かない。息をするな、と言われているようだった。何かの罰を一身に受けているようだった。もうやめておくれ。もう何もいらん。やるならやれ。そう思った。思い続けた。
 
   そのなかで、再び、イヌガヨを見た。
   ロックンロールが、私に呼吸を許してくれた。
   ああ、私はここでなら、生きられるんだ。
   ・・・死にとうない。死ぬのはいやや!
   このまま、死ぬのは、いやや。
   このままじゃ、絶対、絶対、いやや!

あたまの中で鳴った おと

あれから一度も聴いてもないのに、
あたまの中で 鳴った おと
 
色んなライブに行った。
どんなやつもステージの上で、命を燃やして輝いているようやった。
 
合う合わないとか好みの問題は別として
どの音楽にも私は もんくは言えんかった。
ただただ うらやましかった
 
あれから。
 
ずっと守ってきたつもりのものを全部なくした。
生き方、行く末をなくした私に、音楽がずっと問いかけた。
 
色んな場所に行った。
色んな人に出会った。
 
嬉しいことも 悲しいことも起きた。起き続けた。
変わり続けるひとのなか。
走り続けるひとびとの渦。
圧倒されて、うずもれる私がいて、
それを悔しいと思うのを
ずっとずっとこらえた。
 
ロックはもとから俺ん中にある、と言うたひとがいた。
朽ちるまで続けてみようと思う、と言うたひとがいた。
それぞれ命の燃やし方ってのがあると思う、燃やして生きてゆかねばならん、と言うたひとがいた。
楽しい瞬間なんてなかなか無い、ずっと苦しい、やめたろかと何度も思う、と言うたひとがいた。
楽しい以外、なんもねえ、バンドやらずにお前に自我が保てるのか?と言うたひとがいた。
ずっとバンドをやりたい、これからバンドをやることだけ考えているんです。と言うたひとがいた。
 
あれから。
 
目の前を走りだした人を、
止める理由なんてどこにもない。
ただ、私は呆然とした。
変わっていくもの。
変わっていくひと。
 
目の前でそれを見せつけられた。
本気で頭うたれた。
 
その時に、ふと、目の前で演奏していたバンドの音が、
まったく、かき消えた。
耳になにも入らなかった。
私の頭の中が一瞬、真空の、まっくろになって、
そのあとに流れたのは、
 
思い出したくもないのに、
頭のなか、何度も鳴り響いた、うた。
 
それで、気づいた。
 
自分は、生きたことなんか、なかったです。
生きたつもりで いてました。
 
おれはこれをやってみいな、生きたとはいえへんのやなあ。