散歩にでかけた。
僕は
お腹をくだした。
洋式便座と一体化しながら、頭を下にして血をあつめていた。
するとうしろの排煙窓から、コオロギのなき声がした。
いや、コオロギじゃあなかったかもしれない。コオロギは秋のような気がするから。
なぜかって、その鳴き声で、とにかく、
ああ、夏だ。って思ったことだけが強烈だったから。
瞬間、わたしは、一人、夏のまん真ん中にいた。
そこは誰が何といおうと、間違いない夏だった。
めのまえで見ているものが、誰かが決めた暦が、
当たり前の季節の時間の流れが、感じるすべてじゃあない。
ところで、今日はよく揺れるねえ
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