2012年7月17日

始発の市バスに勝った!
京都駅から乗ろうとしたら、始発まで30分待ちだったから、30分ぼけっと手持ちぶさたは嫌だなあ、と思い、歩きだすことにした。
んで、バスが追い付いてきたらそのあたりのバス停で乗ったらいいな、と考えていた。
したらまあ案の定、七条駅まで普通に歩いてしまったらば、なんだかそこからバスに乗ってしまうのはなんだかシャクなわけなのだ。
 
しかし歩いたがために、後ろからきたバスに結局抜かされてしまうのもシャクなのだな。
 
そう、ラストスパートさ!バスに勝つために走ったさ!
AM5時40分ごろかな 旅の荷物が入ったキャリーをがらがらゆわせて、もうれつ汗だくの私は、市バスに勝ったのだー!
 
しゃー!
 
 
どぎつい日差し、紫外線にやかれるあの感じは嫌いやけど、汗だくだく流してることは嫌いじゃない。
 
自分ののぞみなんて いい加減わかっているよ。
 
でも、それ終わったんだ。
叶わないよ。
 
でも、それはそれ、だろ。それは理不尽なことなんかじゃないし、当たり前に、どこにだってあることだろ。
 
今の私ぜんぶ賭けたっていいけど、
…それが何?腹くくって、それが何?
 
死んだらもどらないし、めぐらないよ。
ぜんぶ使ったんだ。
やれるだけは、やったんだ。
死んだら、続きはないよ。
ぜんぶ、終わったんだよ。
 
 
 
のぼるときには爪先立ちで、すこし世界から ういている。
くだるときにはみっともないぐらい血しぶきあげながら、しずんでゆく。
そーやってしかやれないんだ。
そーやってしか、やってきたことがないんだ。
 
 

2011年9月12日 「おとぎ話のおわりに」
 
朝日からうまれた私は、自由をえて、月のそばで歌っていた。
月は私を美しく照らした。私は毎日毎日、好きな歌を歌って幸せに過ごしていた。
あるとき、月の対極にある闇色を見つけた。その闇はあまりに深くて、あまりに美しかった。
私は歌うことを忘れて、うつくしい闇色をながめるのに没頭した。
そうしているうち、いつの間にか、そのなかに呑み込まれてしまった。
月を探したけれど、どこにも見えなくなってしまっていて、何も見えない。
行く宛もなくさ迷っているとき、その闇のなかで、一匹の獣と出会った。
獣は一寸先も見えない道を、一緒について歩いて助けてくれ、私に行き先を教えてくれた。
しばらく歩いたのち、闇から抜けだした私は、空に浮かび輝く、星に照らされた。
しかしその明かりに照らされた自分の姿を見て、そのあまりの醜さに、驚いた。
いつの間にか、大切にしていた歌も忘れてしまっていた。戻れないところまで来てしまっていたのだ。
希望をなくして、汚れた沼に落ちかけた私を、引き上げてくれたのは、太陽だった。
 
最後に私は、太陽とお話をする。
「あなたは太陽。
 かれは月。あれは闇。
 それは獣で、あれは星、これは沼。
 何者にだって、役目がある。果たされるべき存在理由がある。
 それでは、私は一体何なのだろうか?」
 
太陽は笑って答えた。
「あなたの名前を私は知っているよ。あなたの名前は、誰が何と言おうと、たった一つのもの。
 それを私は知っている。そして、私が取ったこの手は、あなた以外誰の手でもないものだよ。
 この会話も、この時間も、あなた自身と、わたしを繋ぎ、
 われわれが何者か、を作りつづけている、存在理由の一つ。
 …答えになってないかな?  それでも私は、そう思うよ。
 あなたが私を信じるなら、私はあなたの手を引き続けることができる」

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