美しくたくましーよる

ああ、全然大人になんかなれてへんし、子どもみたいに純粋なわけでもないなあ。ごちゃごちゃ言うてばっかし。
もー やー!

でもこんな風に考えられるのって、ポジティブなんだろうなあと思う。
今日はご機嫌なんだ。
しあわせで、とりあえずねよう。
 
20121223044444_DSC00416
大事なことを、言わないようにした。
それはとても美しいことだな。

きみは、私のことを考えてるとか、思いやってる、だなんて一言もいわない。
それでも、君といると、
生きろ、って君が言ってくれてるように、私は思える。
ふしぎだ。
うそくさい説明なんていらないのか。
それが、優しさ、か。
 
20121223044212_DSC00412

やさしさに ついて

優しいって、すごく「時間を使う」ということがキーなのだな。
これだけじゃ語弊がありまくるけど。うまく説明できないけど。

もちろんただ時間を使えばいいってことじゃなく。でも、貴重な時間をむりにでも使わなきゃいけない、ってことでもなく。

やさしー。

ああ、君と出会えて、よかったな。
私もそんな風に、思ってもらえるようになれるやろうか。

どうか元気で。
幸せでいて。
本気で、すごく自然に、そう思う。

そんな自分でありたい。
ずっとずっと、君と同じ時代を、生きていたい。

吉凶飛んぶ

頭の向こうのほうで、さっきから
かすかな風鈴のような
金属を棒でつついたような音が
きんきん
って定期的に鳴る。
 
きっきっとん。
きっとん。
 
その正体を知ろうと思えば知れるし。
なんとなく現実的な想像もつくのだけれど、
 
きんきん。
きんきんとん。
 
 
十月。すべてをなくした。それはそれは全てのはじまり。
二月。悲しいことが起きた。嘘と、現実と、嘘と、まがいものの愛情、まがいものの殺意。どいつもこいつも従いきれず、かつ捨てきれず。
四月。切り捨てられるように全てを諦めた。諦めざるをえなかった。生き延ばしのはじまり。何度も何度も死のうと思った。
五月。いぬさんに連れられて、やさしいうたと新しい世界に出会った。それが私のいのちをつないだ。
 
   エンペラーめだか。丸太町ネガポジ。
   よなよな酒をのみ、音楽を語らう阿呆共。
   やさしい、うた。
   ちいさな、濃い世界。
   新しい、おんがく。そして人間たち。
   世の目をはばかるように、そこに棲んでいた。
 
六月。新しいものと、過去の自分がいりまじり交錯。けっきょく。苦しくなるのだ。
 
   むかしhiyokoで、梅田ハードレインの年末イベントに出させてもらったことがあった。
   その時私を見たひとが、別のバンドをやってみないかって紹介してくれた。
   それがホーリーあーだった。
   私の生活が落ち着かなさすぎて その話はすっかり流れてしまったけど、
   そのホーリーあーを、ようやく見に行こうと思った。
   二条nano。
   イヌガヨというバンドを、みた。
   うごけなかった。うごかれなかった。
   ロックンロールがぼくの、のどもとを突いた。
 
七月。連れられて、たくさんの新しい場所に出会った。ひとは、変われる。気持ちひとつだって言っていたそれを、私は信じられなかった。だれもかれも、言いたいだけで、甘えてばかりで、嘘ばかりだと思った。
八月。何度も何度も説得されて、半信半疑で、はじめてみよう、と思った。信念、こころの力。愛情の力。なんども私は疑って、なんども私は終わりにしたがった。
 
   くるくるめまぐるしく色を変える世界のなか、
   忙しい世界のなか。私は、少しずつ、新しい未来について考えるように、なった。
 
九月。富山県 おわら風の盆に行った。祭りというものの力。ただそこに、つながり、続いてゆくもの。それらのみせる、蓄えられた力。うねりと旋律と爆発。私にとって大切な、不可欠な、それは一体、何なのだろうか。
十月。めまぐるしく、なにかを考える暇も与えないで、過ぎる日々だった。その中で大事なものが変わっていった。引越しせねばな、となってから、日々がとても速かった。出ていかねばならない。現在と、過去。晴れないもやを消し飛ばすために、とてもたくさんの力が必要だった。目まぐるしさの中で、大事なものが変わっていった気がした。それはそれは、それは、恐ろしかった!
十一月。引越し先が決まる。手続きやら色々なことを、ひとつずつ整える。いらないものを、捨てた。あのとき、あのころ、確かに手に入れたものを、捨てた。捨てた。捨てた。自分の身を、皮を剥いで、削りとって、一枚、一枚、捨てていくようだった。
 
   確かなものなんて、ない。
   ずっと守ろうとしてきたもの。
   それだけは誰にも奪われないように、掴んで離さないできたつもりだったもの。
   手に入れたかったもの。
   捨てて行った。
   どうせ誰も、一緒にはいられない。どうせ誰にも、わからないさ。
 
十二月。ひどい風邪をひいた。咳が止まらない。医者に行っても薬が効かない。息をするな、と言われているようだった。何かの罰を一身に受けているようだった。もうやめておくれ。もう何もいらん。やるならやれ。そう思った。思い続けた。
 
   そのなかで、再び、イヌガヨを見た。
   ロックンロールが、私に呼吸を許してくれた。
   ああ、私はここでなら、生きられるんだ。
   ・・・死にとうない。死ぬのはいやや!
   このまま、死ぬのは、いやや。
   このままじゃ、絶対、絶対、いやや!