デイパス

ほんとはちゃんと
怒ったり、笑ったりしたいよ。

時間があれば歩いていけるけど
時間がなければ、電車などに乗らなければならない。

ここ最近ずっと、聴きたいおと 好きなおと しか聴けない気がする。
すこしでも失ってしまったら、もう だめなような。
新しいものを探しにいけてない。
いま、ちょっと、うごかれない。
ような。

新しいものが入ってこない。
ひとがせっかく、私に話してくれている知らないことを、
聴いてるくせに、質問して聞き返したりもするくせに、頭の中に全然残ってない。
つまらないやつだなあ、わたし。

デイパス がうかぶのを、
ずっと見ないように、目をあわせんように、振りほどいてきた数週間。
のがれるように 向かい合わないでいられるように 別の曲で、あたまうめて忘れてた。
今日、それがもう無視できんくらいにひびくから、
ゆがんだギターがひびくから。

そしたらもう、ほかの曲が聴けなくなった。
ずっと一曲だけ流しながら、

ほんとうは、生きたいよ。

大学1年生、この曲に出会ったとき、
わたしは、やっと自分を見つけた気がした。

その時から今まで、わたしの根本の、一番の曲は、デイパス以外にはならなかった。
Syrup16gを聴くたび、わたしは私を、その中に見つけれた。

暗い、ってひとは言うけど、かれらの曲にそういう感想を持てるやつはそれはそれで幸せなんだろうなーと思う。
暗くない。ただのリアル。そんで、ちゃんと聴こえてくる。「ほんとうは生きたい」ってメッセージ。
わたしには聴こえる、ような、気がするんだ。
 

腐り切ったような思考の果て
歌になんない日々はそれはそれでOK
 
君は死んだほうがいい
外の世界はどんな風?
後悔や 四季や あと流星の
キラめく世界

 
通るみちはかなしーけれど、
あの頃よりずっとか ましなんじゃないかな?
しかもお慣れになったでしょう?
わらかすなあ 恥ずかしいよ。

三年前、ここに立ってた。
あの時のわたしには、仕事もなかった。なにもなく、…なにもなかった。
もう、なーんも考えたくなくって、でも考えてしまって、ぐるぐるぐるぐる、辛いから、
考えるちからを全部使い果たすために、呆然と歩いてた。ずっと歩いてた。
行き先決めずに、気の向いたほうへいった。
日中から夜まで、くたびれはてるまで。

おまえには二本のあしがついてんだろ、って友達はいうたんだ。

わたしがまだ京都に住んでいたころ。
緑橋がまだ、全く知らない初めての街だったころ。
今でも覚えてるあの日の景色と、時間と、空気と、感情がある。

なーんにもなかった。

でも、何も持ってなかったわけじゃなかったな。

自分の目をにごらせてるのは自分やな?
あなたがたのくれた言葉、
ぜんぶじゃないけど、きっとけっこう、思い出してる。
おぼえてるよ。

それも思い出せないくらいにあたまわるうしたら、そんときにしぬやろうな。

どいつもこいつも、笑ったときは素敵な映像になる。
案外近くにある、ほんとうの幸せを遠ざけてんのは自分じゃないのかって

あすみ、笑って!
なんでもいいから!

転んだら起こします!
泥んこなったらぬぐいます!

傷口をぎゅうぎゅう指でおさえて
その痛みで生きてるって実感することもある
不健康かもしれないけど。

うん。
走ったり、あるいたりしてる間は、自分が生きてるような気がするんだよ。

きみの命はなにでできている?
きみの思想は、憲法で守られていなくったって、いつだって、自由だろ。