時間をいっぱいかけたから、
なんとなくなら もう
わかるよ。
過ぎていったこと
どうやっても絶対に なくならないこと
繋がりが切れて腐ってゆく瞬間の 連続、
終わらない終わり
始まらない終わり。
キャベツをむしょうに食べたくなって、
鶏肉だんごを入れて、コンソメで煮て、スープした。
久しぶりの自炊だったと思う
おいしくておいしくて、すぐになくなった。
たとえばその心地良いスープのなかの、
口にふくまれて 飲みこまれるまでの、
私の舌にふれることなく 感じ取ることなく過ぎ去った、
拾い損ねた大切な 繊細な 成分ひとつぶ。
目にみえていたって 口にふくんでいたって
気づかなければ ないのと同じ。