愛しているのよ

いつもより早く四条大宮に着く。コンビニで買い物。
曇天模様が、周りを歩く全ての人々に少なからず 映りこんでいる。
私はその全てが、まったくの他人事である気がした。
全てのなかには、喜び、悲しみ、怒り、苛立ち、疲れ、絶望、期待、不安、
そういうものがある。
 
人びとはそれを 少なからず共有している。
特に日本人の気質として それは色濃く それぞれの社会に根付いているはずなのですが。
 
私はそのどこにも属さないような、
いや、属しているのに その輪の中で、何も感じ取ることができないような。
誰にも認められないような。ひとかけらも自分がうまくやっていくことなんて できないような。
そんな気持ちで いました。
 
流されるようにコンビニを出て、空を見上げたら、
さきほどと かわらぬ曇天、
ただそこにある事実。
 
明日を落としても、
誰も拾ってくれないよ。
 
それでいいよ。
 
突き放すような空の色はどこまでも、優しくて 残酷。

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