目が見えない
街がにじんで溶けていく。私の体は比較的すぐ近くにあるはずなのに、輪郭がない。
秋がきた
この季節が来ると、ふつうに、気が違ってしまいそうになる。
それはごく当たり前にさらりと、ぜんぶをさらっていくようで。
さる 空気に殺される。
でも、生きるっていうのはそういうことなんじゃないかと思う。
常に、空気っていう猛毒に触れながらさあ。
なんて、とんでもない妄想だ
あわてないで目を
とじた。
すぐそこにひそむ、そいつと、目を合わせないように。
そして気がついた
そういえば、合わせる目をいま、私は持っていない。
だのに、どうして。
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