夜のなかにぜんぶとかしてしまいたいと、
私は歩き出した。
私についている二本の足で。
五条天神川。
また、いつかの自分にであう。
どれだけ遠く行ったって、行ったって、つきまとう人間のにおい。
あの日もそうやった。
狭い路地に逸れてうずくまっていても、しばらくすればまた歩き出していたし、
振りほどいて自由になりたいとか、思っているくせに、気づいたらいつの間にか戻ってきているのは大通りだった。
自分を恥じた。
人間に縛られているだとか、嫌いでたまらないとか、
私が、それらを大好きだから、思うんだなあ。 って、
あのころ気づいてしまったんだ。
どうでもいいものに対して傷ついたりしない。
目があまり見えない、景色がにじんで、まったくもってよく見えない。
すれ違う人のかお、笑い声、
車の音、マンションの部屋のあかり。
イヤホン爆音で、目をとじて、ふさぐくせにねえ。
いやなんや。
こわい、もう見たくない。傷つきたくない。
ああ、それでも私は大通りを逸れなかった!
そばにいたい!
もっと知りたい、触れたい、近くでみていたい。
だって、きれいなんや。
この世界が、あまりにも、きれいで、きれいで、
きれいで!
好きなんだ。
大好きなんだよー
かくかくしかじか
めけめけもよう。
このあたりまでは何度か来た
おっきな橋わたった。
工事してた
なんか色々でたらめだ
帰り道 気温16度 とても適温
たにんのせいかつ
あか
あお
歩け! って書いてあって すごい笑った
シャー
くぐり直し
ごじょうのほりかわ
夜が明けはじめている
帰る。朝に つかまった。
いや、つかまえられたかったんだ。
気が気じゃないぜ。
ほんとだぜ。
2011年6月26日 「すいそ」
それは化合物。
凶器は持つけれどトゲは持っていない。
だから傷つけるとすれば
きっとリキッドな なにか。
琵琶湖疎水にいった。
どうやったら 何も考えないで 何も考えずにいられるのか、
ずっと考えていたよ。