2012年10月25日

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「それでもあいつを追い続けるかい?
どんなに追いかけても、あいつが先にはじめた以上、
あいつが先だぜ。
あいつが立ち止まったり寄り道をしないかぎり、
その差は縮まらないし、勝てやしないぜ。
それでもそのまま?続けるかい?」
 
あんた誰だよ。
や、それも関係ないな。
 
じゃあおれが誰かということもそもそも関係ないのか?
 
どっちにせよ
このまま浮かれてる場合ではなさそうだぜ。なあよお。
 
 

2012年4月13日 「空く痕」
 
散歩にでかけた。
 
僕は
お腹をくだした。
 
洋式便座と一体化しながら、頭を下にして血をあつめていた。
するとうしろの排煙窓から、コオロギのなき声がした。
いや、コオロギじゃあなかったかもしれない。コオロギは秋のような気がするから。
 
なぜかって、その鳴き声で、とにかく、
ああ、夏だ。って思ったことだけが強烈だったから。
 
瞬間、わたしは、一人、夏のまん真ん中にいた。
そこは誰が何といおうと、間違いない夏だった。
 
めのまえで見ているものが、誰かが決めた暦が、
当たり前の季節の時間の流れが、感じるすべてじゃあない。
 
ところで、今日はよく揺れるねえ