いつかの自分のみちを歩く

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混ざらない血のアカでマッチを擦って
今日を  焼く、
蝉も 歌も 抱いて、

君がぼくを疑いそうになったとき、
どうかこの歌を歌ってほしい

僕は忘れかけていたあの歌を、

東福寺でおりて、歩く。
なにもかもなつかしい
鬼門たりや、どこ連れてくんねん、
と言いたいが、人と場所には罪がありませんのや。
イヤホンミュージックは、女王蜂。

約束を、守らなきゃ。

川べり、対向車、橋、公園、工事現場、
あかん、あかん、
九条河原町、
もう覚えてないわ、なんつうのは嘘つきだわ。
でもそう強がらずにおのれを保てる気もしてないから、足元染み込んでくる、なにかに心をうばわれないように、

歯をくいしばれ、

七条通、コンビニ、
マザーシップスタジオ、
言葉、約束と、言葉、
看板、何もない、
川をわたる、
出町柳の楽器屋のバイト、面接受けてたのが決まって、でもWeb屋のバイト合格の連絡きたから断る電話入れた、
それはあの日の鴨川で、
自転車よせて、すわって、ピアニカふいて、
ガラケーの充電、きれて、
風にふかれて、
うたった、

何も、
何もなかった。

生きるすべも
日常も、友人も、愛するひとも、
だめで、だめで、
だめでだめでだめで、

食べ物がろくに食べられないくらいにはだめで、腹が減らなかった。
いらなかった。いらんなかった。
ただただ殺せと願った。心から祈った。
家でじっとしていたら気が狂いそうで、ああでもいい加減体を洗わなと思って、シャンプーしながら、気が狂いそうで、
ろくに洗い流しもせずに 家を飛び出して、
どこへ行くでもなく行ける場所もなく、

歩いて、歩いて、何も考えないくらいにくたびれ果てるくらいまで、地獄のように。歩いて、歩いて、ぎりぎり眠った日々のこと。
そこからの自分のこと、
変わって行った景色のこと、

…ちがうんだよな。景色自体、建物や、場所は、大体おなじなんだよ、空気感とか。
目の位置が変わっただけ、
大学生になって初めて聴いたゆらゆら帝国を純粋にかっこういいと思ったあの時に染み入った歌詞は私の芯に刻まれてるし私は今もそれを信じている。
「少しの目の位置で、なんにでも変われるって」

ぼくあいま、どこにいるんだろ、
あんた何をしてるんだ?だなんてよく思うよ。

まあ何せ、なにせあの頃よりかはマシだ。
お腹がちゃんと減るようになった。
生きろ、ってことだよ。
他の生き物から命を奪ってでも、自分勝手に、罪を背負ってまで、生きたいと、体は言ってるってことだよ。

それはきっと、誰かのおかげなのだ。
誰か一人のおかげではないけど、
私に真心をもって接してくれた、全ての人のおかげなのだ。

景色はふうっときえて
いまに自分をつなげた

目の前に初めて会う人。
あなたは、生きている、
いま、わたしが生きている以上に、
こうしておのれのことを誰かに話せているという現実、
これは奇跡的で すばらしく自分にとっては意味のあることだと
信じるよ。

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