ときどき見失いそうになる
いろんなこと
大事なこと
さっきまでつかんでた、瞬間が
気づいたら指の隙間からこぼれ落ちていたってことに
すら気づけない
ああ、これが、
みなの見ている、世界か、
あたりまえか、
ふつうのことか、
そんな風に
思った
僕は
少しあふつうに、なれたのだろうか、
そしてそれは、
喜ばしいことだろうか、
感情の起伏よりも
安定安心を選んで
荷物をまとめ
流れの速い未来へ飛び込み
その渦のなかで過去を忘れ
そぎおとされ
当たり前 を育て
変わっていく
僕にはわからない、
わからなかった、
でも、
少したぶん、わかってしまった、
そうした瞬間に、
あいだの瞬間に、
最近ぼくがわかったこと
ときどき見失いそうになる
いろんなこと、
はっと気づいて
その糸を見つけたらば
なんとかして掴もうとする、
思い出そうとする、
でも、もう、腕がのびない
それは風のなかに消えてしまって
思い出せない、
大事な、
こと、
僕にとって、
大事だった、
こと、
みんな、
そうなのか、
痛みも悲しみも
慣れてしまえば「ふつう」だろうか、
そしてそれは「強くなった」ということなのだろうか、
誰かを失うことも、
そのあらわせない感情も、
ふと思い出して泣いたきもちも、
このなみだの温度も、
忘れるんだろう、
忘れるんだろう、
・・・
2012/12/25 新しいお家
引越しました。
京都から大阪へ。
前のおうち、色々なことがありました。
悲しいこと、辛いこと そーとーありました。
でも、それだけじゃなかったと思うから、
忘れたくありません。
なかったことには したくありません。
これからは新しいお家と、新しい街を愛するよ。